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湧さんへ

とあるタグから、「もふもふもふ(中略)もふもふください」とリクエストがあったので、「本家里玖雪・エンジェルホームで・仕事中」とお題をいただいて書いてみました。
なんか、1つ前に書いたのとは全然ノリも感覚も違うけど、たぶんこれが本来の書き方です。
リクエストありがとね、湧さん!

続き
 時折エンジェルホームに遊びに行く里玖と雪奈。
 アンミを預けていることもあり、様子見がてらに訪れるのだが、そこでリイネにしばらく手伝ってほしいと言われ、店の手伝いをすることになった。


(こ、こんなに忙しいと思ってなかった……!)
 ちょっと広くなったエンジェルホームはお昼時もあり、満席になるほどにぎわっていた。
 里玖は白のシャツに黒のサロンエプロンをつけてジーベルと共に料理を作り、雪奈はアンミとおそろいのエプロンドレスを着て接客業をこなしていた。
 が、いろんなテーブルから聞こえるオーダーの声とできた料理を運ぶ往復が以外にも多く、慣れない仕事に雪奈は疲れながらも笑顔を絶やさなかった。
「雪ちゃん、大丈夫?」
「はい、大丈夫です!」
 カウンターの裏に雪奈が戻ると、リイネが心配そうに声をかけてくる。
 リイネは主にカウンター席の客のオーダーを取ったりジーベル達の補助をしたりと、それなりに忙しいのだが普段からこなしている分雪奈を見る余裕はあったらしい。
「あとちょっとでお店閉まる時間になるから、それまで頑張って」
「はい!」
「オーダー、チョコパフェ1つ!」
「はーい! あ、雪奈ちゃん、裏からチョコソースのボトル出してきて」
「あ、はい」
 入ってきたオーダーにリイネは取り掛かろうとするが、材料の1部が若干足りないことに気づき、雪奈に取ってくるように指示を出す。
 バックヤードの場所は事前に聞いていたらしく、雪奈は短く返事を返すと店の奥へと入った。
(つ、疲れた……)
 奥に入ることで緊張が一気にほどけてしまったのか、壁におでこをつけてうなだれる雪奈。
「雪奈」
「あ、里玖」
 大好きな声に呼ばれた雪奈はくるんと顔だけ向けて、疲れながらも嬉しそうな顔をした。
 そこにいたのは何かを取りに来たのであろう里玖だった。
「どうした、オーダー取ってたんじゃないのか」
「リイネさんに頼まれものをね。えっと……」
「チョコソースだろ。一緒に持っていく」
「あ、ありがとう」
 そう言って里玖はチョコソースを見つけだし、そのあとに自分の探し物を見つけて戻ろうとするが、
「雪奈」
 疲れた表情が見えたのだろう、里玖はそっと雪奈を抱きしめた。
「あと少しの辛抱だ。休憩になったらおいしい物作ってやるから、がんばれ」
「……うん」
 抱きしめられ、耳元でささやかれた雪奈はぎゅーっと里玖を抱きしめ返す。
 時間にすればほんのわずかだが、ちょっとでも里玖と逢えた雪奈にとっては元気を充電するには十分な時間だった。
「あ、里玖」
「ん?」
 里玖から離れた雪奈は、ちょっと背伸びをして里玖にキスをした。
「!?」
「ありがとう、楽しみにしてるからね!」
 そう言って、里玖の手からチョコソースを取ってリイネの元へと行くのだった。
「~~~~~~っ」
 顔を赤くし、覆い隠すかのように顔に手を当てしゃがみ込む里玖。
(俺が、元気やるはずだったのに……)
 リイネ同様、雪奈の心配をしていて、元気を分けるつもりがもらうってしまったようだった。
「あとちょっと、頑張るか」
 気合いを入れるようにつぶやいた里玖は残りの時間を、雪奈と一緒にいるために意気込んで厨房に戻るのだった。

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