りりの書き溜め

派生第一弾

続き

　王華高校の図書室は校内ではなく校外に構えている。
　教室２つほどの広さがある図書館には1000冊以上の本を収納している。
　その広さ故、図書館には司書もおり図書委員会に入る生徒たちのサポートや本の管理を任されている為、リクエストがあれば漫画やライトノベルを入荷することもできる。
　そんな王華高校の図書委員は各クラスから2名ずつ選ばれ、毎日交代で図書委員の仕事を昼休みと放課後に行っている。
　仕事と行っても、本の貸し出しや受取等の受付や簡単な整理ぐらいだ。
　さて、本日の担当委員は2年2組の矢島雪奈と綾瀬律佳だった。
　雪奈は受付を担当し、律佳は返却されたの整理へ。
　しかし利用者は少ない為、お互い暇だったりもする。
（今夜は何作ろうかな）
　そんなことを考えながら雪奈は料理のレシピ本を開き、カウンターに座っていた。
（あ……誰か来た）
　キィと扉の開く音がして雪奈はそちらを見る。
　入ってきたのは現３年生を示す青の入った制服を来た長身の男子生徒だった。
（良く来る人だ……）
　その生徒はよく雪奈が見かける生徒だった。
　雪奈は仕事以外にも図書館に来ているため、その姿をよく見ていたのだろう。
　加えて、銀の髪に褐色の肌はあまり生徒でいないために印象強かったようだ。
（今度話しかけてみようかな……でも怖そうだな……）
　ちらっと男子学生をみて視線をレシピ本へと戻す雪奈。
　この時、彼の名前が「カイ」と知り、ましてや交流を持つなどと雪奈は露にも思っていなかった。

＊＊＊
一応時間帯は放課後。
部活にも入ってるけど、図書委員だったらカイさんやカリス君とも接点が持てるよね、と血迷った妄想の結果。
ちなみに、図書館のモデルは我が母校である高校。
クラスは私が在籍していた時のものですｗｗ
※脱字があったので訂正。一部変更もあり。