とあるハッシュタグから発展したネタ。
どうしてこうなった。
R-18まではいかないけど、たぶん指定にひっかかるかも。
充電
おうちデート中のこと、里玖はじっと楽しそうに話す雪奈を見ていた。
「里玖?」
「……あ、あぁ、すまない」
「どうしたの?」
「い、いや。なんでもないさ」
「むー、なんか気になる」
雪奈の問いに視線をそらしながら言う里玖。
その態度が気に食わなかったのか、ぶーっと拗ねたように口をとがらせながら雪奈は言う。
そんな姿もかわいいと思いつつ、里玖はちらちら雪奈を見て、言った。
「ちょ、ちょっと……充電、したいなと……」
「充電……なんだぁ、そんなことかぁ」
若干、顔を赤くする里玖に雪奈はにこっりと笑い、里玖の前へ移動する。
「前からがいい? 後ろからがいい?」
尋ねる雪奈に、里玖は無言で雪奈を前に向け座らせて、後ろから抱きしめる。
「最近、ファンクラブの人たちしつこいもんね~」
素直に抱きしめられる雪奈はニコニコしながら、里玖も甘えたさんだな~と笑っていた。
当の里玖は、ぎゅーと雪奈を抱きしめ、首筋に顔をうずめた体制でいた。
(いい匂い……)
雪奈の髪から香るにおいを逃すまいと言わんばかりに、里玖は何度も深呼吸する。
それがこそばゆいのか、雪奈は笑いながら「くすぐったいよ~」と言っていた。
そんなとき、ちらっと見えたすべすべとしたが肌に、里玖はごくりと生唾を呑み込む。
何を思ったのか、里玖はゆっくりと口を開くと、唇を押し当てた。
「…っ」
突然の感覚に、雪奈は驚いて肩をすくめる。
しかし、そんなことお構いなしに里玖は甘噛みするようにはむはむと雪奈の肩を何度も噛む。
「ぁっ」
甘噛みされる感覚が、雪奈をピリピリと電気が走ったかのような感覚に陥らせる。
里玖はそれに気づくことなく甘噛みを続けているため、雪奈はそれから逃げようと体を捩じらせるが、がっちりと抱きしめられているためにかなわない。
「ゃっ、やめっ……っ」
このままでは変になってしまう、と本脳的に思った雪奈は里玖にやめてもらおうと声を出そうとするが、襲ってくる快感にも近いような感覚にうまく言葉が出ない。
「り……く……」
息も絶え絶えに、やっと名前を呼んだ雪奈に気づいた里玖は行為をやめ、そして我に返った。
「!?!? す、すまない!!」
「はぁ……はぁ……」
頬を赤くし、とろんとした目で浅く呼吸する雪奈の姿に、里玖はまた唾をのんだ。
自分がしてしまったとはいえ、艶やかな姿に欲が湧く。
(すまん、雪奈……この責任は必ず取る)
そんなことを思いつつも里玖は口に出さず、代わりに深く口づけするのだった。